薬膳の基礎知識 [ 会員専用 ] 




精(精気)は世界と人体を構成する源です。精気は物質であり、無限の生命力をもっています。精は先天の腎精と後天の水穀の精が結合して生成されたものです。人体を構成する基本物質であり、人体の発育及び各種の生理活動の基礎でもあります。狭い意味の精は、腎に貯蔵され生殖能力のある物質で発育、成長、成熟に伴い、妊娠、生育など生殖の役割を果たします。


「精」の生成

両親の精が結びつき「先天の精」がつくられ、親から子へ受け継がれ、腎に貯蔵されます。成長や生殖、老化に関わり、衛気や元気のもととなります。脾胃で飲食物を消化吸収してできた水穀の精微をもとに「後天の精」がつくられ、五臓六腑に供給され生理活動を支える源になるほか、消耗した先天の精をたえず補充し滋養しています。先天の精と後天の精は源は違うが腎に貯蔵され、互いに依存し、助け合う関係にあります。


「精」の生理機能

① 生殖を促進作用 腎の精は胚胎発育の基本物質であり、生殖機能の成熟を促進します。
② 成長発育を促進作用 人の誕生、成長、発育、老化、死は腎の精の盛衰と密接に関係があります。
③ 血液の生成に関与作用 腎の精は血に転化することができ、血液の生成に関与しています。
「精血同源」といわれています。
④ 外邪を防御作用 精は外邪に抵抗し、病気から人体を守る作用があります。精が充分であれば生命力が強く、適応力も強く、邪気が侵入できません。




腎精が不足することにより発育成長が遅れ、生殖能力が低下、早期の老化が現れます。




「腎精不足証」の原因

先天の精不足
後天の精不足(営養不足)
老化
慢性病


「腎精不足証」の症状とその分析

子供の発育が遅れる、知能低下、動作が鈍、性機能の低下、老化が早い、骨折、智力低下、歯が抜ける、耳が遠い、抜け毛、物忘れ、生理不順、不妊症

<症状の分析>
営養の源である精不足により ➡ 発育、成長、生殖に影響が出る、不妊症
骨髄不足 ➡ 歯が脱落、動作が鈍い
脳髄不足 ➡ 精神不振、脱髪、耳が遠い、耳鳴り、物忘れ


「腎精不足証」の薬膳対策と中薬と食材

滋陰益精補腎:陰を滋養し、精を補充し、腎気を補う。滋陰を中心とし、補気も用います。
滋陰益精補腎の食薬

薬膳処方 食  薬 方  剤
滋陰益精
補腎    
補陰類 食 材 松の実、白きくらげ、松の実、黒胡麻、烏骨鶏、豚肉、亀肉、豚足、牛乳、スッポン、牡蠣、マテ貝、ムール貝、ほたて、あわび、鶏卵、ウズラ卵、牛乳 大補元煎(だいほげんせん)
中 薬 熟地黄、何首烏、竜眼肉、玉竹、黄精、枸杞子、桑椹、
亀板、鼈甲、女貞子、黒胡麻
補気類 気虚を参考