東京栄養士薬膳研究会アーカイブ [ 会員専用 ] 

2012.02

薬膳に関心のある管理栄養士・栄養士の方へ



          東京栄養士薬膳研究会 
          代表 海老原 英子

 昨今、テレビや雑誌などに薬膳が取り上げられるようになりました。また、街には薬膳料理のお店が目につくようになり薬膳の静かなブームがあるように思います。薬膳のことばは知っているけれど「薬膳ってほんとうは何?」と疑問に感じておられる方も多いのではないでしょうか。実際、薬膳のとらえ方はいろいろあるようです。
東京栄養士薬膳研究会では、中医学の理論に基づいた中医薬膳学という学問を学んで、その知識を活用して健康の保持と増進、疾病の予防、病気治療などにそれぞれ適応する食材や中薬を選んで調理した料理を薬膳と考えています。 中医薬膳学には食養生として代表的な3つの考え方があります。
その1.「天人相応」人も自然界の一部であり、人の中にも宇宙があるという考え方から五色五味、旬の食材を取り入れ季節の特徴と体調のバランスをとる「季節の薬膳」です。その2.「因人制宜」年齢、性別、体質、生活習慣など、個々人の特性を把握した上で、適切な食事や治療の原則を決め、体質に応じた食材を積極的に取り入れる「体質改善の薬膳」です。
その3.「弁証施膳」病人の症状を総合的に分析し、弁証により治療方法を決め、適切な食材・中薬・調理法を選び健康増進、疾病の予防と治療をするための「食療薬膳」です。

 古代中国哲学思想から成り立っている中医学と薬膳学は、科学の進歩により発達した現代医学や栄養学とは全く異なった学問分野であり大変に難しいと思われるかもしれません。しかし、本会で薬膳を学んでいる300名近い管理栄養士と栄養士の皆さんは、初めは難解であったけれど勉強が深まるにつれ新たな興味が涌いてきて、食と健康に対する考え方が広がったと実感しています。そして、多くの会員が栄養士活動の各分野において薬膳の知識を役立たせ実績を上げています。
 平成23年10月、厚生労働省は「健康日本21」の最終評価を発表しました。それによりますと「栄養と食生活分野」の結果では、全体の目標達成状況の約6割で一定の改善が見られたとしています。この結果から次期国民健康づくり運動に向け、日本の特徴をふまえ10年後を見据えた計画策定がなされます。
次期運動の方向性の中に新規・重点的課題(例)として、
・休養こころの健康づくり(睡眠習慣の改善、働く世代のうつ病対策)
・将来的な生活習慣病発症の予防のための取り組みの推進
・高齢者、女性の健康
などがあげられています。
中医薬膳学には「治未病」の思想があります。病気にかからないようにいかに予防するか、日頃の食養生が重要視されています。この薬膳学と栄養学の知識を併用することにより健康づくり運動の効果が期待できると考えています。
少し難しい薬膳の話になってしまったかもしれませんが、発想の転換をしてみませんか。ぜひ、ごいっしょに本格的な薬膳の勉強をしましょう。ご連絡をお待ちしています。

一般の方への薬膳教室
 東京栄養士薬膳研究会では、自分のため、家族のため、仕事に活かしたいと考えて薬膳を勉強したい方のために薬膳教室を開催しています。講師は本会会員で中医薬膳専門栄養士の認定証をもつ、中医営養学と薬膳料理の知識と技術のある方々です。季節の薬膳や体質改善の薬膳、ちょっと体調不良にどんな食事をしたらよいかなど、親切に教えていただけます。また、実習した薬膳料理も楽しめます。お申込をお待ちしております。