東京栄養士薬膳研究会  [ 会員専用 ] 




 今年の夏は活発な前線の影響で九州地方をはじめ多くの地域が豪雨に見舞われ水に浸かった家や崖崩れの被害の様子が連日放映されました。今年ほど災害列島に住んでいることを自覚し、日頃から自己防衛のみならず国や自治体の災害防止対策の必要性を痛感いたしました。各地で災害に遭われて方々に心からお見舞い申し上げます。
 一方、例年にないほどの猛暑は高齢者や子供、身体の弱い人にとっては過酷な夏でした。熱中症になって救急車で病院に運ばれた人は多く、死者まで出てしまいました。日頃から健康管理を心がけることの大切を実感した夏でした。
 人生100年、長寿時代を「健やかに生きる」ことは多くの人の関心ごとであることは言うまでもありません。 薬膳は現代栄養学と併用することで皆さんの期待に十分に応えられる食事方法であると確信しています。

 中医学では治療よりも予防こそが重要であると考えています。中医学理論に基づいた薬膳は体質の強化、健康の維持と増進、健康寿命の延長、病気の発生や悪化などを予防することが期待できます。 具体的には病気にかかりにくい健康な身体は「正気」の働きを高めて病気に対する抵抗力を強化する必要があります。「正気」とは身体がもっている自然環境の変化に対する調節能力と病気に対する防衛能力をいいます。また人体を構成する物質の気、血、津液と臓腑・組織の機能を正常に保つ働きも指しています。
 
 体調不良で息切れ、疲れ、汗が出やすい、めまい、動くと症状が悪化する、風邪をひきやすいなどの自覚症状は気の不足が原因で臓腑・組織の機能低下が起こり現われたものと考えます。この体調不良を改善する薬膳対策として補気を行います。気を補う食薬には米類、芋類、茸類、南瓜、キャベツ、鶏肉、牛肉、鰻、鱈、鯖、棗、朝鮮人参などがあります。各食薬ごとの五気六味、帰経、効能の知識を活かして食材を選択し薬膳料理を調理すれば健康効果はさらに強化されます。薬膳で体調不良を改善し、健やかな日々を過ごしましょう。

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